この言葉は、物心ついたときから高校を卒業するまで母からずっと言われ続けた。
「普通って何よ?母親の杓子定規で見やがって!」と当時は思っていたが、今思うと母は私を育てるのに人一倍苦労したんだと思う。
何をやっても一人だけワンテンポ遅かったり、考えられないほどの鈍くささや不器用さ。
世間体を気にしながら生きている母にとって、私のやることなすことはイライラの全てだったのだろう。
何かにつけ「やることなすことろくでもない」とも言われた。
こう書いてみるととんでもない毒親だと思うけど、あの当時は発達障害なんて知る由もなかったのだから仕方ない。
知ったところで、母がこの世で一番嫌う「知恵おくれ」「出来損ない」なんだから、
今更もう言わない。
言語IQだけが健常児と一緒だっただけで、私はこの年にして11歳レベルの知能、技術で生きている
個人差の範疇を超えてしまっている。
私自身も悲しいけど、私を「自分が造形した物」として見ている母にしたらショックでぼけるだろう。
だからもう母には言わない。